糖尿病合併症|大泉学園駅前内科・糖尿病クリニック|練馬区大泉学園駅の内科・糖尿病内科・内分泌内科

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糖尿病合併症

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糖尿病合併症

合併症のイメージ

「糖尿病」と診断された際、最も注意しなければならないのは、血糖値が高いことそのものよりも、それによって引き起こされる「合併症」です。
糖尿病は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、自覚症状がない間にも、高血糖は全身の血管を少しずつ、確実に傷つけていきます。放置すれば、将来的に失明や透析、あるいは命に関わる重大な事態を招く恐れがあります。
本記事では、糖尿病合併症の仕組みや、必ず知っておくべき「三大合併症」、そして日常生活で気をつけるべきポイントを詳しく解説します。

なぜ糖尿病で合併症が起こるのか?

糖尿病は、血液中の糖分(血糖)が過剰になり、全身の血管がダメージを受ける「血管の病気」のため、気づかないうちに全身に悪影響を与えます。

「ドロドロ血液」が血管を傷つける

血糖値が高い状態が続くと、血液はサラサラの状態では無く、粘り気を帯びたような状態になります。例えるなら、サラサラの川に砂糖を大量に流し込み、ベタベタした水が流れているようなイメージです。
この「ベタベタした血液」は、血管の壁にダメージを与え、動脈硬化などを引き起こします。

「サイレントキラー」の恐ろしさ

血管のダメージは、痛みや違和感としてすぐに現れるわけではありません。数年から十数年という長い時間をかけてゆっくりと進行し、「気づいた時には手遅れに近い状態」で症状が現れることが多いのが、糖尿病合併症の恐ろしい点です。

糖尿病の「三大合併症」
し・め・じ

糖尿病特有の合併症のうち、細い血管(細小血管)がダメージを受けることで起こる3つの病気があります。それぞれの頭文字をとって「しめじ」と覚えられます。

名称 読み方 症状・リスク
神経障害 手足のしびれ、痛み、感覚の麻痺
網膜症 視力低下、眼底出血、失明
腎症 むくみ、タンパク尿、人工透析

糖尿病神経障害

三大合併症の中で、最も早期に現れやすいのが「神経障害」です。高血糖によって末梢神経への血流が悪くなったり、神経細胞自体に物質が蓄積したりすることで起こります。

主な症状

足の先や手のひらのピリピリ・ジンジンとしたしびれ、痛み。

重大なリスク

進行すると逆に「感覚がなくなる」ことです。足に怪我をしても気づかず、そこから細菌感染を起こして組織が壊死し、最悪の場合は「足の切断」を余儀なくされるケースもあります。

糖尿病網膜症

目の奥にある「網膜」という、光を感じ取る大切な膜には、非常に細い血管が張り巡らされています。ここがダメージを受けるのが網膜症です。

主な症状

初期の自覚症状はほぼゼロです。進行すると、視界がかすむ、黒い点が飛んでいるように見える(飛蚊症)といった症状が現れます。

重大なリスク

日本人の中途失明(大人になってから視力を失うこと)の主要な原因の一つです。一度失った視力を取り戻すのは非常に困難であるため、視力に異常がなくても定期的な眼科受診が不可欠です。

糖尿病腎症

腎臓は、血液中の老廃物をろ過して尿を作る「フィルター」の役割を果たしています。このフィルターは細かい血管の集まり(糸球体)でできているため、糖尿病の影響を強く受けます。

主な症状

タンパク尿、体のむくみ、息切れ。

重大なリスク

腎臓の機能が著しく低下すると、血液を人工的に浄化する「人工透析」が必要になります。透析は週に3回、1回4時間ほど通院して行う必要があり、生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。

命を脅かす「大血管障害」

三大合併症(細小血管障害)が細い血管のトラブルであるのに対し、太い血管がダメージを受けて起こるのが「大血管障害」です。これはいわゆる「動脈硬化」が加速することで進行し、ある日突然、命に関わる事態を引き起こします。

脳血管障害(脳梗塞・脳出血)

脳の太い血管が詰まったり破れたりする病気です。糖尿病がある人は、ない人に比べて脳梗塞の発症リスクが2〜3倍高まると言われています。症状としては、片側の麻痺、ろれつが回らない、激しい頭痛などが現れます。一命を取り留めても、深刻な後遺症が残り、長期の介護が必要になるケースも少なくありません。

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)

心臓に酸素を送る「冠動脈」が硬くなり、血液が十分に届かなくなる病気です。通常、心筋梗塞などは激しい胸の痛みを感じますが、糖尿病で神経障害が進んでいると「痛みを感じない(無痛性心筋梗塞)」ことがあります。これが発見を遅らせ、重症化させる大きな要因となります。

末梢動脈疾患(PAD)

足の太い血管が詰まり、血流が悪くなる病気です。歩くと足が痛み、休むと治まる(間欠性跛行)といった症状から始まり、放置すると足の指先などが壊死し、切断のリスクが高まります。

全身に影響を及ぼす「その他の合併症」

糖尿病の影響は、上記に挙げた「し・め・じ」のみならず全身の至る所に及びます。

歯周病と糖尿病の深い関係

意外かもしれませんが、糖尿病と歯周病は「相互に悪化させ合う」関係にあります。糖尿病があると細菌への抵抗力が落ち、歯周病が悪化しやすくなります。逆に、歯周病の炎症によって出る物質はインスリンの働きを悪化させるため、血糖値が下がりにくくなります。

ポイント

歯周病を治療することで、血糖値が改善するという報告もあるため歯科健診は糖尿病治療の一環とも言えるのです。患者様に応じて、歯科医院への紹介を行う場合もございますので医師と相談の上治療を進めてください。

感染症へのリスク

高血糖状態は、免疫細胞(白血球)の働きを低下させ、以下のようなリスクを高めます。

免疫力低下によるリスク

  • 風邪やインフルエンザが重症化しやすい。
  • 水虫(白癬)や尿路感染症(膀胱炎など)を繰り返しやすい。
  • 傷が治りにくく、化膿しやすい。

合併症を未然に防ぐ・進行を止めるために

「合併症の話を聞くと怖くなる」という方も多いですが、糖尿病の治療目標は「血糖値を下げること」そのものではなく、「合併症を防いで健康な人と変わらない生活を送ること」にあります。

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の目標値

過去1〜2ヶ月の血糖状態を示すHbA1cのコントロールが基本です。

合併症予防のための目標値:7.0%未満

まずはこの数値を維持することが、糖尿病合併症予防・進行を遅らせる重要な指標になります。

「検査」を定期的に行う

自覚症状がないからこそ、数値で客観的に判断することが重要です。

眼科検診

年に1回は、眼底検査を受ける事が望ましいです。そのため、糖尿病の方はぜひ眼科の受診も行いましょう。

歯科受診

糖尿病と歯周病は悪循環の関係にあります。糖尿病・歯周病の進行を遅らせるためにも、歯科医院への受診は定期的に行いましょう。患者様に応じて医師からの歯科医院への紹介も行います。

尿検査

微量アルブミン尿検査を行い、腎症の早期発見に努める事が大切です。

フットケア

毎日自分の足を見て、傷や深爪、水虫がないかチェックしましょう。

生活習慣の「小さな改善」の積み重ね

  • 食事:急激な血糖値の上昇(血糖スパイク)を防ぐため、ベジタブルファーストやゆっくり食べる習慣をつける。
  • 運動:1日20〜30分のウォーキングなど、無理のない範囲で継続する。
  • 禁煙:タバコは血管を収縮させ、動脈硬化を劇的に加速させます。合併症予防には禁煙が不可欠です。

糖尿病治療は大泉学園駅前内科・糖尿病クリニックへご相談下さい

糖尿病の合併症は、決して「診断されたら終わり」というものではありません。
現代の医療では、早期に発見して適切なコントロールを行えば、進行を食い止めたり、発症を遅らせたりすることが十分に可能です。最も大切なのは、「自分は大丈夫」と過信せず、医療機関と二人三脚で向き合っていくことです。

もし今、しびれや視力の違和感など、少しでも気になる症状があれば、放置せずに主治医に相談してください。